2009年5月2日土曜日

背腹軸の逆転と運動2

前回ちょっと分かりにくかったうえ、面白くないので書き直しました。
特に背腹軸についてです。心情的には
「あ、まって、もっかい」です。

逆転?

昆虫の羽根が生えてる方を背側と言います。
犬の背中側も背側です。

その反対を腹側と言います。
昆虫は足がある方で
犬でも足がある方です。

ここまでは説明不要のお話です。

しかし
困ったことに昆虫の背側には、消化管が入っているのです。
犬の背側には、神経管が入っているのに。


「昆虫はお腹が空く」のではなくて、

「背中が空く」ということになります。

イソップのキリギリスも冬になって
「背中が空いて」たんですね。

ふたつの見方

まあ冗談はさておき、
なぜこんな逆転が起きてしまったのか?
生物学、遺伝子研究ではその原因を見つけようとしているそうです。


ネット上で調べる範囲ですが、
この逆転には大別して二つの見方を感じます。

・神経管と内臓が、何かのきっかけで反対の位置に成立した。
・上下が引っくり返った状態で生活する二つのグループがある。

私は後者の方が正しい気がします。

遺伝子研究は、あらぬところに耳を作ってみたりしながら
器官成立の仕組みを見つけようとします。
そのせいかどうか分かりませんが、
中身が逆転したと考える人もいるようです。

生物学者も逆転というダイナミズムに、妙を考えたくなる人がいるようです。

発想は好きですが...

「中身が逆転」というのは、
発想としては非常に面白いと思うのですが、

どっちかを上にして移動するようになり、
その後、下に足が出来た。

と考えれば、特に違和感はありません。
「考えて損した」
という感じです。

何しろ、前後さえ口の出来た方にしたがって変わってしまうのです。

上下は背腹?

上下というのは種によって結構変わっておりまして、
お腹と背中の軸が必ずしも上下とはなりません。

四つ足の獣と昆虫では上下が反対なだけですが、
人間では頭が上、足が下です。

イカはあの三角の方に内臓が詰まっているので、
 昆虫と同じように背中に内臓があるように見えますが、
 泳ぐときはあの三角の方向が前になりますので、
 泳ぎだけで見れば
 前に内臓がある、ということになります。
 目の方向に泳げないので、よく激突します。

 しかし足方向にも泳いだり、
 目の方向に歩いたりで、
 いろいろ含めて考えると、
 イカなんかは上下を決められなくなります。


そうしたわけで、背側とか腹側とかいうのは
上下を基準に、
移動の仕方から名付けられている面があります。

だから込み入った話になると混乱してしまうのです。
それなりに混乱を解きほぐしながら考える必要が出てきます。


結論?

背腹軸を決定する最大の因子は何か?
それは上下であり、
「その人のものの見方」

とまあ意地悪く言えばそうなります。

そんなわけで
遺伝子発現上の背腹軸決定因子はあると思うのですが、
逆転因子はとくに発想する必要はないように思えます。
こんなことを言うと怒られそうですが。

決定因子

それでは、上下を決める一番の因子は何か?
これは重力しかありません。
重力があるから上下が始まるのです。

しかし生命は水の中で生まれたのですから、
浮力を考えなくてはなりません。
浮力も大きな力です。

後々運動能力が発達するわけですが、

生命体の運動能力・方向・様式は、
「重力・浮力」
この二つの力に沿って発達したと見るのが自然に思えます。
そして、発達するにつれて
その二つに抗う力も身についてくるのです。


前回「二次的な支持」と書きましたが、これはいずれの機会といたします。

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