2009年4月13日月曜日

前口動物と後口動物2

【飢餓状態】
前回何だか気を持たせすぎたみたいで、ちょっとプレッシャーを感じつつ…


結論から言うと、
飢餓状態が新たな口を開口し

より多くの栄養物、
つまり海水を取り込もうと吸い付くように陥入していった。
とイメージしております。


飢餓状態という原始体験
吸い付こうとする開口

そんなものが後々まで影響を与えているように感ずるのです。
思想未満ではありますが、押し進めれば思想となってしまいます。

原口(げんこう)の発生

なかなかダイナミックな活動です。ちょっと空想してみましょう。

球状(たぶん)の多細胞生物の一部が陥没を始めた。

外表面の陥入は次第に勢いを増し、
内部に空所を形成していった。

空所は拡大をつづけ、加速する。

大きな吸入圧を生じながら徐々に周囲を飲み込みはじめた。


どうでしょうか?
ダイナミックだと思いませんか?

閉鎖と蠕動(ぜんどう)

この後で原口の閉鎖能力が生まれたと考えています。
飲み込んだ海水を貯留することで、余すところなく養分を取り込むわけです。

しかし海水を停滞させたままでは効率が悪いので、撹拌する必要が出てきます。
原始的な蠕動運動が始まったのではないかと思います。

後口…新たな開口

しかしそれでも足りなかったのでしょう。
さらに口を開口します。

原口(人でいう肛門)を閉じたまま中に取り込むわけです。
「閉じたまま」というのは私の見解です。
開けたままでよければ排出してから取り込んだ方が、効率がいいからです。

閉じたまま取り込むというのは、それ自体が結構な運動です。

原口(人でいう肛門)をしっかりと締め、
消化管の反対側-後口付近を一時的に締め、
そして開口しないと中身が出てしまいます。

やっと開口しても内部の容積が足りなければ流入してくれません。
さらにさらに内部を拡大するわけです。

そうまでして取り込みたいのは何故だったのか?
やはり飢餓状況じゃないかと思うのです。

整体の話


整体では

排泄の快感や、

排泄の正常さを

強調することがよくあります。

一般に排泄は不安を誘うようで、排泄の正常さやそこにあるに目を向けることは少ないようです。

また整体指導上においても、排泄の不安を拭うことが重要になる場面は多いのです。

人におけるこうした不安は原始体験からきてるんじゃないか?
とよく思います。

反対に摂取については積極的に受け入れます。不要と思っても食べてしまうのはよくあることです。
過剰な摂取による異常もある、ということはなかなか受け入れがたいようです。

これも原始体験が根底にあるような気がするのです。
実際「もっともっと」と取り込んだ歴史があり、成功してきたのです。

ま、これは私の印象ですが…


もうひとつ整体の話

「脱もの」と表現される脱腸、脱肛、膣脱、子宮脱…
整体では大変重く見ます。

肛門の閉鎖はとても原始的な働きです。動物の運動能としては最古参の部類と私は思っています。
こうした原始的な働きが損なわれるのは、やはり重く見るべきことのように思うのです。

このくらいなら納得される方もおおいでしょうか?

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