2008年12月13日土曜日

いったいに…

月に一度来るHさん。地元で長年ご商売をされている。すでにお孫さんがいる年齢だが、今も朝早くから夜遅くまでしっかり働いている。

「もうばあさんだから、あちこち悪くて当たり前だよ」

よくそうおっしゃる。たしかに悪いところもあるが、その体はいつも充ちていて操法をしているとこちらも気持ちがいい。



しっかり体を使って生きているとはこういうことか、と感じます。何しろ
「あの娘なら働き者だから大丈夫」
と紹介されて嫁入りされた、ということですから年季が違います。


「いったいに…」
ある時Hさんが操法中につぶやいた。

しばらくするとまた
「いったいに…
…一体になるからなんだよね」

「むむ!」と思う。


操法後
「たーだ受けてるだけじゃダメなんだよね。やっぱ先生と、こう呼吸を合わせるっていうかさぁ、一体にならないとね。
あたしゃほんとそう思うよ。先生のこれ(操法)はさぁ。一体になるから治っていくんだと思うよ」

「さすが」と思う。

井本先生から教わった整体の基本は

相手とひとつになること、
相手とひとつになれば、
自然と手がそこに行く。

Hさんはもちろん整体を知っているわけではありません。しかし長年しっかり動いてこられ、整体生活が身についているのでしょう。

こちらの方が教わる思いです。

0 件のコメント:

コメントを投稿

お問い合わせ

名前

メール *

メッセージ *

最新の投稿

 『大衆運動』エリック・ホッファー 『一揆論』松永伍一

 『大衆運動』エリック・ホッファー 新訳が出るとのこと。読みたいですね。この時代に新訳が出るのは意義深いと思います。 ホッファーはなぜ人々が集まって社会運動をするのか? という単純な疑問から人間の性質や来し方行く末を思索する。 一つ一つの論考が短めに完結していて、含蓄満載なので読...

人気のある投稿