2008年8月23日土曜日

快便 整体的に…

「今日も元気だ、うんこが太い」

昔ビートたけしさんがよく言ってたような気がします。
(間違ってたらすみません)

あながち冗談とも言えません。

「かいべん、かいべーん」
なんてセリフをマンガやドラマの中で聞いたことも結構あります。古いタイプの人が言ってることが多いでしょうか。


快便を体調のバロメーターにしている人は結構いらっしゃる気がします。

一般的な解釈を加えれば、

腸の蠕動運動が正常に行われているから。

となるのでしょうが、もっと体の感覚からくるのではないでしょうか?

読んで字の如く、快いから…という気がします。

大便の切れが良い、すなわち肛門の引き締まりがスムーズな状態が快いのではないでしょうか。

整体的に捉えた場合、腸の蠕動運動も大切な要素ですが、括約筋の働きの良さに注目します。

脱肛というものがあるように、引き締まる力がなくなると腸が外に出てきます。肛門という輪を閉じるだけのようにイメージされる方もおりますが、実際の動きは中味が裏返りながら外に出ることで開き、中にすぼんでいくように閉じていきます。

個人的には花が開くときのイメージにも近いものを感じます。

引き締まる力がとてもしっかりしていると、大便をした後に紙で拭いても便がつきません。調子が悪いときほど、何回でも拭き取るようになります。年老いた犬の肛門が汚れ始めるのを、ご存知の方も多いかと思います。

引き締まる力がなくなり、粘膜が外に出て傷つくと「痔」というものになります。


更に整体学的な話になります。

整体では肛門の働きから、括約筋全体の働きに注目していきます。

亡くなった人の鼻に綿が詰めてあるのを見たことがあるでしょうか?
目に光を当て、瞳孔が閉じるか調べるシーンを見たことがあるでしょうか?

人間は亡くなると括約筋の緊張がなくなり、体中の穴から体液が漏れ始めます。
逆に言うと、括約筋の緊張弛緩が適度に保たれているのが、生きている状態と言えるわけです。

緊張と弛緩がスムーズであるほど、前述の「かいべん、かいべーん」の快さに表れるわけです。


次は括約筋と心臓についてです。
整体では心臓を括約筋と捉え、とても重要視します。
(心臓が括約筋というのは、医学的な認識ではありません。これについては下に注釈を設けました)

痔や脱肛、脱腸、膣脱、子宮脱、なども心臓との関連を見ていきます。
痔などは一般的に軽く思われがちですが、整体では結構注意を払う症状です。

あきらかな症状でなくても、「肛門がかゆい」なども一時的な心臓の負担をみます。この時季、暑さによる心臓負担も多いようです。


きれいなお尻にするために筋トレをすることがあるようですが、心臓に負担が掛かってくると肛門の周りはどうしても痩せてきます。こういうところは力を入れようにも、入れられなくなります。無理にトレーニングをすると更に痩せて、苦しくなることがあるので要注意です。

整体体操による正確な角度合わせが必要と思います。


※心臓と括約筋

・通常、括約筋といった場合は肛門括約筋、瞳孔括約筋など、管状、あるいは輪状のものを閉鎖させる筋肉を指します。また、括約筋全体を関連付けて読むのも整体独特の視点です。

・整体で括約筋と関連付けるのは、血管という管状のものを閉鎖させる働き、という点に着目しているからだと思います。

・発生学的に見直せば、心臓といえど血管という脈管系に由来します。閉鎖開放能力が特化した結果、高度に分化し臓器として独立発達した、と捉えるのは大筋異論はないと思います。論理を一歩推し進めれば、括約筋的な働きをするものの中で心臓は最大級と言えるのではないでしょうか。

・名称、あるいは分類上無関係であっても、生物の働きとして観た場合、関連を考えていくのは面白いことだと思います。その関連度合いについては異論反論あるかと思いますが、興味を持っていただけたならうれしい限りです。何かありましたら、どうぞコメントされてください。

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