先月、朝日新聞に子供が最初に覚える言葉ランキングが掲載されていました。
キャラクター部門では「アンパンマン」がトップでした。
うちの娘もテレビがないのにアンパンマンはすぐに覚えてました。
ちょっと音について考えてみます。
言葉を覚える前から、「アー」とか「ウー」とか、母音が発声できることはご存知かと思います。
「マ」とか「パ」は唇が合わさるだけで発声できる子音ですので、割と平易に言えます。
逆にサ行などは、発声が複雑で発声時期として遅くなる傾向があります。
「・・・でちゅか~」などの大人が真似する赤ちゃん言葉がよく特徴をひろっております。
そんなわけで
「ママ」「マンマ」「パパ」などは最初に意味を覚える、ということもありますが、最初のほうに発声できる音とも言えるわけです。
バ行も同様です。「バア、ブウ」などが特徴的です。
ですから「ババ」「バアバ」なども早くに発声しやすい言葉と言えます。
では「ジジ」「ジイジ」はどうでしょう?ちょっと難しくなりますね。
お爺ちゃんはこんなところで不利になってるんですね。
早く呼んでほしいお爺ちゃんも、順番待ちするしかないようです。
それでは「アンパンマン」はどうでしょう?
見事に発声しやすい音で構成されております。
「うちの子は喋りだしたと思ったら『アンパンマン』だった」
とがっかりしてるお母さんもいるようですが、がっかりすることはありません。だいたいそういう音から始まる、と思っておけばいいのです。
ちなみにうちの娘はアンパンマンのパン、
つまり「アンパンマンパン」をたびたび要求します。
これも見事に発声しやすい音で構成されてます。
おそるべし、アンパンマンのまりょく
あやうし、おやのさいふ です。
蛇足ですが、腹話術ではマ行、パ行が発声できません。
唇を合わせると、術者が喋っているのが分かってしまうからです。
代わりにナ行やタ行で誤魔化したりします。
これを正確に発声するのが、いっこく堂さんです。独自の技術で可能にしたそうです。
昔、遊び程度に腹話術を練習していた私は、彼の登場にマニアックな衝撃を受けました。
どうやら舌で下唇の代わりを、上あごで上唇の代わりをするようですが、真似しても簡単に出来るものではありません。
ちょっと無理にしめますが、
言葉の習得を脳の問題だけでなく
「運動の習得」という視点で見つめると、
また違ったものが見えてきます。
「口が遅い」とあせっているお母さんも、どの音が出ているか観察されてみてはいかがでしょうか?
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