門下生(内弟子)生活で何をするの?とか
どんなことを習ったの?とか
聞かれることがあります。
人によって違いますので、一概に言えません。
具体的な技術の話をするわけにもいきません。
このあいだ
あ、そういえば、というのを思い出しました。
「“決め技”を何にするか?」
という課題をいただいたことがあります。
それぞれ一番得意なものを、井本先生の体をお借りして評価していただきました。
こういう課題で先生に評価していただけるのは、大変貴重な経験でした。
ところで“決め技”ってなんでしょう?
分かりにくい話ですが、
“決め技”という考え方は整体の特長をよく表している気がします。
整体の技術はみな中心に力を集めるようになっておりますが、“決め技”で体に覚えこませている、と私は感じます。
最後にひとつ“まとめる”と言いますか、“統一させる”というような、そんな感じです。
そしてもちろん「こうしてもらった」という患者さんの中に残るものとして必要になります。
しかし
これで“決める”というのは、日常的には通用する考え方ですが、手技療法としては話が通りにくい考え方のようです。
純粋な技術上の観点もありますが、感受性を大切にする整体ならではの発想を感じます。なかなかこういうのは、はっきりとした技術として認識されにくいのです。
一般的には“決めゼリフ”なんていうのもありますので、誰もが知っております。
他にも
宴会の後に“三本締め”をしないと“決まり”が悪いような気がする、とか
拍子が揃ってないとやり直したくなるとか、あります。
エンジンを切るときは必ず一度空ぶかしする、とか
靴の紐は最後に「キュ!キュッ!」と二回締める、とか
ライターを軽く手の中で遊んでから火を点ける、とか
映画のエンディングロールが好き、とか
何となく自分の“決まった感”や“腑に落ちる感”を大切に生活するかたは多いかと思います。
またそういうのが“決まらない日”は何となく落ち着きません。
体が“決まりにくい状態”なのでしょう。
“決め技”が必要なのかもしれません。
整体はそんな技術です。
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